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見学クラブ「すたぷろ」経営者が興行場法違反で逮捕

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秋葉原の見学店に保健所が立入検査し興行場法第2条に違反と指摘


今年の5月にこんな記事を書いていたのだが、結局すたぷろ経営者が逮捕されてしまった。

ニュースによると働いている女の子が18歳以上だったので、児童福祉法違反などには問えず、無理矢理興行場法という法律を持ちだしたようだ。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/seikatsu-eisei05/11.html
興行場法はそもそも映画館、劇場、寄席、野球場、見世物小屋などに向けてできた法律。不特定多数の利用者を密閉性の高い施設に長時間収容して行うという営業形態上の特殊性を鑑みて、その営業する場所は清潔か?とか大人数でも必要十分なトイレがあるか?とか、そういったことを法律で定めておきましょう、ということでできた経緯がある。

なにせ昭和23年7月に出来たようだが、当時は映画が庶民の娯楽として大流行していたので、ヤクザな悪質業者にテキトーに映画館を作られては国民の安全が守れなかった、という事情もあるのだろう。きちんと設備を整えて、都道府県知事や市長区長が許可したところだけが営業していいよ、という法律なのだ。

今回は映画館とは違って、見学クラブのような客が多くても10人未満、せいぜい5人ぐらいの場所を興行場と呼ぶのかどうかが判断の分かれ目だったようだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150911-00003673-bengocom-soci
弁護士ドットコムの記事によると、1982年に見学クラブのような形態の店が興行場であると判断された過去があるらしい。さすがに私も知らなかったが、この店は「女性をマジックミラー越しにスケッチするアトリエ」という形態だったらしい。女性が着替えたり、入浴したりするところをマジックミラー越しに不特定多数の客がスケッチするという業態だった。当時の厚生省はこの店を興行場だあると判断したようである。(昭和57年1月14日環指第3号)。それにしてもずいぶん昔からこんな形の業態を考えた人がいるのにびっくりだ。この店どんな感じだったのか? 流行っていたのか? いろいろと興味深いがそれはまた今度調べてみたい。

ググるとこんなページも出てきた。
http://www.geocities.jp/fujita_office/gyoseishoshi.sigoto.sei-fuzoku-kogyojyo.tsuchi.s57.html

こんなちょうどいい前例があるなら当然現在の見学クラブも興行場と判断されてしまうだろう。今年の5月に秋葉原のクリームガール、ラブアワーズ、すたぷろ等に「見学クラブ営業するなら許可を取りなさいよ」と千代田区が通知を出したようだが、クリームガールやラブアワーズなどは見学クラブを辞め、リフレ系に業態転換。すたぷろだけが無許可で営業し続けていたため、経営者が逮捕されたんだろうな・・・予想だが。

実際許可を取るとなれば、トイレをきっちりしたり、消防法などに沿った店舗設計が必要だが、とても見学クラブ程度では対応できなかったのだろう。なにせ、見学クラブといったら学園祭かと思うような手作り感満載の立て付けがウリなわけで(笑)

ちなみに、いわゆるヘルスなどの店舗型性風俗特殊営業は届け出あって、許可は不要なんだよね~。抜きのあるエロい店にお上が許可を出すなんてことはできないから、あくまでも届け出。その点、見学クラブは許可さえ取れば堂々と営業できるのだから、ぜひとも取るべきだと思う。

実際に興行場法をクリアして許可を取ったとかいう店が池袋にも出来るとかもう営業しているとか・・・。23区内ならば都知事ではなく、各区長の許可を取ればOKなので、ぜひともどこか合法的にやってくれないかな、と思う。

見学クラブのあのパフォーマンスはなんというか、とっても新しい文化だと思うんだよね~。ギリギリ脱がず、それでいて性行為を連想させるというとってもクールジャパンな感じ(笑)

また、マジックミラー越しというのもいい。見学嬢だけでなく、地下アイドルのライブとかやってもいいと思うんだよね。

いろんな可能性がある見学店の火が消えませんように・・・。

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